知っていると、色眼鏡で見るが、それが無い時に与えられる衝撃は自分の心のシールドを通さずに来るから、素の自分の素の感動がある。
ああいう震えはなかなか体験させてもらえない。
私は
野球で5・6年もっと前かな?くらい前に見たある投手の球。
おおよそ投手に不向きな細長い体格、闘争心の無さそうな顔、そして私の大嫌いな
ユニフォーム。
ボーっと見てた私。その投手が投げた球は、信じられない球だった。
速いとか、切れがあるとか、言葉で言うと陳腐に化けるくらい壮絶な球だった。
その投手は河原。
当時のエースだった上原より、私は評価していた投手だった。
平均点なら絶対上原だが、河原は瞬間に魅せるものは最高だった。
ただ悲しいかな、細長く
ガラスの様な身体。彼は正当な評価を得られないまま、人気チームの選手の多さと、上手に使わない首脳陣の為、消えていくのか・・
ずーっと私は、中日に欲しい中日に欲しいと、言い続けていた。
西武に行き、一瞬輝くかと見えた河原。結局一瞬だけで霞んでいった。
そして、
新聞に小さく中日にトライアウトの文字。
もう、あの頃じゃない河原。合格は厳しいだろうと見ていた。
そんな私を裏切り河原が入団。
活躍して欲しいなあと思いつつ、多分無理だろうなあと。
これも裏切られた。
河原が戻って来た。あの頃とまでは言えないが、あの河原が。
テレビから流れる河原は、相変わらず細長いガラスの様な投手だが、投げる球は誰よりも輝いている。
普段、変人変人と讃えている落合さんにひたすら感謝した。
そして昨日。河原が1勝を挙げた。
身体を壊さず、これからも河原を魅せて欲しい。
有り難う河原。